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    空飛ぶカヌー

    • 2015.01.07 Wednesday
    • 12:28
     それは、ある大晦日の夕暮れのことです。森の奥の、とある樵小屋で何人かの樵たちは家が恋しくなっていました。開拓時代の農夫たちは、冬になるとこうして森の奥へ樵として出稼ぎに出たものですが、一緒に暮らしていた家族と別れ、森の奥で朝は暗いうちに仕事に出かけ、夜は暗くなってからやっと小屋にもどって来るという男ばかりの毎日ですから大晦日でなくても寂しいのです。家族や恋人たちのこと、そして大晦日の年に一度のパーティーのことなど考え無性に家に帰りたくなっていました。でも、どうやって今日のうちに家に帰り着けるでしょう。村からこの森の奥の樵小屋に来るのに三日も四日もかけて歩かなければならなかったではありませんか。

    今からこの雪の中を歩いて、今夜の楽しい行事に間に合うわけがありません。
     
    fluganta kanuo

    そこへ樵たちの気持ちをかぎつけたのか突然悪魔が現れてこんな提案をしました。
    『今夜のうちに家に帰らせてあげるョ。条件付きだけど。』 
    悪魔は罵言を聞くのが大嫌いでした。たいていの罵言というものは宗教的な言葉から出ているもので、忌まわしい言葉と神聖な言葉の組み合わせであることが多いのです。悪魔が嫌いなのはその神聖な部分でした。
    『24時
    間罵言を口にしないと約束するなら、「空飛ぶカヌー」を出してあげるョ』 
    樵たちは『お安い御用!』と思いました。そこで、軽い気持ちで悪魔と約束をしてみんなで空飛ぶカヌーに乗り込んだのです。カヌーはスイスイと空を飛び、あっという間に村に着いてしまいました。 
    なんというパーティー。踊ったり、歌ったり、食べたり飲んだりのドンチャン騒ぎ。それは楽しい大晦日でした。 
    気がつくともう森に帰る時間になっています。家族や恋人たちに別れを告げカヌーに乗り込み飛び立ちましたが、みな酔っ払っているもので、カヌーの舵を取るために誰が一番しらふかと口論を始めたのです。口論はらちがあきません。しまいには悪魔との約束を忘れてしまい、一人の樵が罵りはじめました。ハッと気付いた時はもう遅く悪魔はそれを聞いてしまったのです。 
    『教訓を与
    えてやれ!』とばかりに悪魔はカヌーを持ち上げひっくり返してしまったので、樵たちはみんな森の木立の中に落ちてしまいました。さいわい木が繁茂していたので枝にひっかかり大きなケガはしませんでしたが、樵たちはコリゴリし、生涯罵言は吐かないと肝に銘じて誓ったということです。
    (ケベック州の民話)

     
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